アンドリアの優しさ~シベリア鉄道の乗客その1~



前日のウォッカがまだ胃の中に残る気分の優れない朝、モンゴル・ウランバートルの駅に立っています。

ああ~これから念願のシベリア鉄道に乗るというのに!昨日あんなに飲まなかったらよかった!

28歳にもなってこんな後悔をしてしまうCathy。
今回はなんとバックパッカーらしからぬ、一等車でモスクワまでの4泊5日の旅なのです。経緯はほにゃららとして、けどけどこんなめったにない機会を二日酔いで迎えてしまうとは不覚極まりません。自分が情けない。ああ、やっぱりまだ言ってる。

まあ、そんなこんなで朝ごはんを食べていなかったのですが、13時30分に到着した列車に乗り込むと、とたんにお腹がぐうと鳴っちゃいました。
早速、いそいそとウランバートルのスーパーで購入したヨーグルトとりんごを取り出します。そこに、鉄道乗務員に連れられて同室らしい男性が入ってきました。

「ハロー!!」

普段からドミトリーに慣れているので、自分から元気良く挨拶をする癖がついてしまっているCathyはついこの一等車に似つかわしくなく軽快な挨拶を投げかけてしまいました。

中年のアジア系の顔立ちの男性は、きちんとした落ち着いた色合いの服装をしておりどこかの社長さんといった風情です。
彼は旅の同乗者の元気さにわずかばかり驚く様子を見せたましたが、ハローと返してくれました。
彼の持ち物は黒いボストンバック1つとビニール袋に入った緑色のランチボックス、そして1リットルのペットボトル。Cathyのバックパック2つに詰め詰めの食料品の紙袋と比べれば随分と軽装です。

しばらく、コンパートメントでお互いの話をしました。彼はモンゴル人でロシアのウランウデという地区に住んでおり、仕事の帰りということ。娘と息子がいてそれぞれイギリスとシンガポールに住んでいるということ。間違いなく彼の家族はモンゴルでも上流階級の家庭なのだろうという感じが伝わってきます。
さて、早速Cathyがりんごとヨーグルトの食事にありつこうとすると彼は

「モンゴルのトラディショナルフードだよ」

と、先程持ってきたばかりのランチボックスを差し出してくれます。

「え?でもこれ、あなたのでしょう?」

「僕はもうさっき食べて、お腹が一杯なんだ。君に食べてもらえたら嬉しい」

これまでさんざんモンゴル人の親切にあやかってきたCathyだったのですが、ここでまた感動してしまいました。心からお礼を言って代わりになるか分らなかったけども手にしていたりんごを差し出すと、ちょっと困ったかのように、でもはにかみながら受け取ってくれたアンドレアさん。ランチボックスを開けると、羊肉のハンバーグをメインに半熟の目玉焼き、ガーリックライス、野菜のピクルス、フライドポテトなどがお行儀良く並んでいます。Cathyのテンション一気にMAX!
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嬉しくて味わいながらいただきました~

彼の名前はアンドリア。お互いがつたない英語をしゃべるので、細かい会話は結構難しかったけれど彼の話からは黒澤明監督やらハチ公物語、ヒロシマ・ナガサキの原爆投下の正確な日付、現在の首相の話までがでてきて、彼が読書家・見聞家なのを節々に物語っていました。
おまけにさいごには”貧乏暇なし”なんて単語もでてきたので食後にゆうゆうと飲んでいたお茶をちょっと吹いてしまったCathy。

モンゴル人がこんなに日本のことを知っているのに、Cathyはモンゴルのこと、ゲルとカシミヤのことしか知らないしロシアなんてプーチンと社会主義、スパイ国家、それと黒パンしか知らないよ!と少し恥ずかしくなっちゃいます。

そんな彼は、列車内を短いヨガパンツにサンダルの格好で歩き回るCathyを見て本気で心配してくれました。

「そんな格好じゃあ風邪をひいてしまうよ。」

本人は薄く汗をかく程度だったのですが彼はなんと車掌さんに言って、毛布を余分にもらってきてくれたのです

翌日の朝早く、Cathyはベッドのまどろみの中で列車がどこかの駅に停車し、誰かが毛布をそっとかけてくれる夢を見ました。

目を覚ましたときには、Cathyのベッドにはエキストラ毛布が丁寧にかけられ、アンドレアさんが持ち込んだはずのお水のペットボトルとCathyがあげたりんごが、行儀良くテーブルに並んでいる他は彼の痕跡は跡形も無くなっていたのでした。

お父さんのような彼の優しさに、お礼も言わずお別れしてしまったことに若干の寂しさも感じながら、通路に出て窓の外に見える白い銀世界に向かって二度と会うことのないだろう彼に捧げるように、有難うとつぶやいたCathyでした。

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モンゴルの急成長~ゲルから都会へ~



全人口270万人のうち、120万人が首都ウランバートルに住む国、モンゴル。驚くことにその120万人中70%は35歳以下の若者だそうです。

ほんの数年前に民主政権が政治主導をとってからは、豊富な鉄鋼資源を生かし、外国資本の流入を奨励している急成長中の都市。

11月も終わりになった頃、そんなウランバートルの地を踏みました。
中国との国境の町、ザミンウードから列車で16時間の旅中、座っているとお尻が痛くなってしまうような木材に薄いシートをかぶせただけのような4等座席で、隙間風が入ってきて夜もちぢこまりながら眠れず、ただ改札のときのみ異様に明るくなり常時は日本の戦時中のようにオレンジのぼんやりとした灯りしか灯らない開放コンパートメントの中では、日本の古きよき時代を見るかのような光景がありました。

大きな荷物を助け合いながら荷物棚へあげるひとびと。
同じコンパートメントをともにした彼らは、初対面に関わらずまるで旧知の仲であるかのように誰かの持ちこんだひまわりの種をつまみながら話をしています。

疲れたお母さんを気遣って、上段のベッドをしつらえてやり、自分の上着を被せてやる息子。
誰かの持ってきた本を読み出すまだ幼い少女。

モンゴル人は中国人よりも雰囲気が日本人に近いとCathyは感じます。静かで、相手に気を遣い、さりげない優しさを感じるので言葉が全く通じないにも関わらず一緒にいて落ち着くというのはどういうわけでしょうか。そしてモンゴルの若者には日本人に最近欠しい覇気というか生きるエネルギーが感じられて、気持ちがいいのです。

外気温は-30度近くにも冷え込む朝、ウランバートル駅に到着しました。
驚いたのは寒い、寒いと聞いていたのですが、ある限度を超えると寒いというよりは痛いという表現がふさわしいみたいです。息をしていると鼻毛がパリパリと凍りつき、それならばとストール越しに息をしていると、そのストールが口から出てくる温かい息で凍ってしまいます。

迎えにきてくれた日本人の友人に
「いま、モンゴルは年に一番寒い時期だよ。冬季は地面が3メートル近くも凍って、工事も中断になるのさ。名物のゲルに泊まるのも、馬に乗るとしてもやっぱり季節は夏だね。こんなこと言ってなんだけど、いったいこんな時期に何しに来たの? (笑)」
と笑われてしまいます。そんなことも言われましたが、粉雪降りそそぐウランバートルの町は、思った以上に都会で、そして道路の両脇に並ぶ軽く白い化粧をまとった木立達は美しいものでした。

街中を歩くと、やけにあちこちに丸い穴があいているのが目立ちます。どうやらマンホールの蓋が、取り去られているよう。

近年の経済急成長がウランバートルへの人口流入をもたらし、その反面失業者も増えました。
そうした者たちはマンホールを取ってそれを鉄材として売ってお金に替えてしまうのだそうです。
運転手のツェツェさんは、流暢な日本語で説明してくれます。

とはいえ多くのモンゴル人はいまだに伝統の遊牧民族の住むゲルに住んでいて、
政府から家族1人頭200平方メートル支給されるという土地で遊牧生活を営んでいます。そのゲル、1ゲルは約10万円でつくれ、折りたたみ式でどこにも移動可能だそうで。

この国が発展していったら、Cathyが電車の中で出会ったような人々の温かい繋がりも薄れていってしまうのでしょうか。まだ見ぬこの国の将来に、なんとはなく日本を重ねて見てしまっていた自分がいたのでした。

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中国からジープで国境越えてモンゴルに行ってみよう~2012年旅の技術~

北京からモンゴルへの国際電車の値段を調べてみてびっくりしました。
約12000円!数年前の上海万博の影響とのことですが、それにしても日本の新幹線といい勝負です。

そこで今回は、多少手間はかかりますがバスとジープ、列車を使ってモンゴルの首都・ウランバートルを目指します。国際電車が高いなら、国境の町までいって、国境を越えてから向こうの国の交通機関で移動する。これは節約旅の鉄則になってきてますね。

さて、旅は北京にあるバスターミナルからスタート。
朝10時にホテルを出て、地下鉄2号線「長春街」下車。バス停から特7のバスに乗り、「六里橋下車」で降りる。(約30分、2元)

目の前の壁の向こうに大きなバスターミナルがあるのですが、事前に聞いた話ではあったはずの、ここから北京の国境の町、「二連浩特」行きのバスはでていないとのこと。受付嬢に別のバスターミナルを紹介される。
バス停に戻り280番のバスで15分、「木樨西」下車(2元)
バス停からバスの進行方向に進み、陸橋を上がって交差点を右折、暫く歩くとサークル状の帯に信号機を備え付けた大きな交差点が見えます。そこを渡って左斜め向こうに、「木樨団長途站」というバスターミナルへ続く小道があります。
入口にはちまきやゆでたとうもろこしを売る屋台がたくさん。
ここにくるまで他のバスターミナルを経由したのもあり、2時間もかかってしまいました。

しかし無事にバスチケット購入。バスは16時30分発車予定。189元。
それまで何をしようかうろうろとしていたら、車掌に親切心でバス乗り場まで連れて行かれ、バスはここに来るから、ここから動くな、と言われてしまいました。
ちかくにいたモンゴル人のおっちゃんと若者と、荷台いっぱいに詰め込まれたハトを見て大笑いしたりして時間をつぶす。。

15時30分、バスに乗り込む。中国の夜行バスはベッド様式になっていて、入口で靴を脱いで上がる。なかなか快適♪
翌朝9時過ぎに中国側国境の町、二連に到着。                                                            バスを降りたところでタクシーのおっちゃんに声かけられる。
ここから国境までタクシーで移動です。(数百mだけど)モンゴルの地元青年がいたので、タクシーは地元料金2元。

タクシーを降りたら、今度はジープを探します。
国境間は徒歩移動は不可。ジープに乗って越境しなくてはなりません。
ジープたくさん止まってる中で、よさそうなジープにめぼしをつけました。
モンゴル側の移動も含めて100元。
乗り合いジープなので、乗客が集まったら出発です。このときはCathy達の後からカップル1組と女性ひとり、おばちゃんひとりが乗り込んできたので、運転手含め計7人がすし詰め状態でジープに乗り込みました。カップルはメンズの膝の上に女の子が座って、ちょっと窮屈そうです。

中国側イミグレ、モンゴル側イミグレを経て晴れてモンゴル入国!
11時30分モンゴル側国境の町、ザミンウードの電車駅まで、ジープは連れてってくれます。
                                        ザミンウードのちっちゃな駅構内にあるATMでモンゴル貨幣、トゥグルクを引き出しました。
モンゴル・ウランバートルまで17時半発4等列車(解放寝台)のチケットを購入。9600トゥグルク(約580円)でした。安!
駅の外はゴビ砂漠の砂塵と冬の吹雪もあいまって、白一色。地球の終わりのような雰囲気・・駅構内で列車をまつ人々の騒々しさと対照的です。

17時過ぎに電車に乗り込む。改札なし、直乗りの列車です。大きな荷物をかかえながら、見ず知らずの他人同士が助け合いながら荷物を引き上げます。
しゃべろうとすると、砂が口の中に入ってきてじゃりじゃりする!

解放寝台の中にはもちろんローカル人しかいません。みな、前からの知り合いだったかのように親しみをもって話しかけてきてくれます。

28日9 時30分ウランバートル到着。

北京から2泊3日の旅になりました。
移動費用計約4700円。